- FEB
- 2
- 2025
「舞台」の阿波踊りの感想〜兄、太郎の奮闘を観に〜
兄の太郎が所属する、阿波踊りの「朱雀連」の舞台を観に。
すごく楽しかったし、太郎は頑張っていたけど、色々と感じることが多かったので書きたいと思います。
私は、35年前に阿波踊りを離れました。
その、35年間で阿波踊りもすごい進化をしている。
阿波踊りに関しては、もう解らないことの方が多いに決まっているけれど、そのぶん「舞台」には携わってきた。
今回は、あくまでも「舞台」にかんする感想です。
今日の舞台では「5連(5チーム)」が出演。
一連目の「菊水連」を観て、思った。
「この後、どうするんだろう?」
菊水連がいいとか悪いではなく、単純にこの後、どうするんだ?
阿波踊りには「縛り」がある。
1、お囃子のしばり
うちのお囃子は「コレ」です。という音楽のこだわり。
2、着物のしばり
うちの着物は「コレ」です。という着物は決まっている。
泣いても笑っても、その音楽で、その着物(ビジュアル)で魅せる訳です。
普通のライブで考えたら、すごく長い10分とか15分とかを、おんなじ曲を演奏するという事。
テンポが遅くなったり、速くなったりはするものの、同じ曲(グルーブ)を、ループでずっと演奏します。
考えただけで、飽きそうじゃないですか?
しかも!!!
1チームだけなら、楽しめるけど、5チーム出てくる。
どの連も、男踊りがいて、女踊りがいて、ハッピ踊りがいて。
たまに子供踊りがいて。
一列になったり、2列になったり、
斜めになったり、
三角になったり、(三角になったら、前の人がしゃがんだり)
似たり寄ったりの事を、同じ事を全チームがやるよね?
※ 実際、この似たり寄ったりを、全チームがやりました。
私が「祭り」として、高円寺の街で流して踊ってた時代と違い、「舞台」になってくると「演出」が大変だぁ、、と思いながら、観てしまう。
兄の太郎の連は、5番目のトリです。
5番目、大丈夫かなぁ、、(どきどきw)
二チーム観た後で、
やっぱり「演出」きついなぁ、、と思い始めた時の「天翔蓮」です!
魅せ方上手!!!
着物も綺麗だし。
男と女。
ハッピと男。
お囃子の音色。
踊りがスローで踊ってる時に、お囃子の半分が倍のテンポで演奏してたりして、とても不思議な空間を演出してくれたり。
(どっちも感じながら、すごく楽しい)
なんか、とっても魅了されていく中での、、、、、、、、、、
「スターの登場!!!!」 です。
ハッピ踊りの女の子が2人。
出てきただけで吸い込まれる。
アニメの「鬼滅の刃」に出てきそうな、「殺人鬼の2人」みたいな2人。
出てきただけで、キャラを打ち出していて、その世界観でホールを包む。
お囃子の音すら消し去るくらい、2人に吸い込まれちゃって、彼女らの踊り以外、何もいらない。
ニコリとも笑わない2人が、大音量で鳴っているお囃子をよそに、静かぁああああああああに踊っている。
彼女たちの周りだけ「静寂」みたいな。
その静寂をぶち壊すように、男踊りの乱入。
男たちの威勢の良い声と、激しい踊りが、「静寂の2人」とのコントラストで魅せる。
凄いのでたね(笑)。
「天翔連」の凄いところは、静寂の2人だけじゃなく、男踊りにも「華」がある。
だよねぇ、、。「舞台」にはスターがないと!!!
忘れるとこだったけど、スター(華)がない舞台は難しいよね。
群舞には群舞の良さがあるけど、
デュオも欲しいし、
ソロも欲しいし、
スターがいてこその「群舞」ってとこもある。
それが、お祭りで、街を流してる踊りと、「舞台」の違いかもしれない。
天翔連は、めちゃめちゃ良かった。
1、群舞で魅せ
2、男と女が魅せ、
3、スターの登場で沸き
4、スターとの群舞でまとめる
あっという間の、隙のない15分です。
さて、太郎の「朱雀連」です。
身内びいきでもなく「良かった!」です。
冒頭の群舞、演出、美しい。
照明の使い方もすごく良かった。
お囃子も最高。
最初に、「お盆のこの世とあの世の魂を、ご覧ください」みたいな挨拶があったけど、
「踊りとお囃子で、お盆の魂みたいなのを、ちゃんと表現して、それが伝わってくる」というのは、他のチームにない、個性的で素敵な表現だった。
何が、おしかったんだろう?
出番が5番目だったこともあり、出番の前に、他の連に「やり尽くされる」感はもちろんある。
朱雀連は、最初と最後は、めちゃ綺麗だし、群舞のパワーもあるし、コンセプトも貫いて、良かった。
でも、他のチームも、最初と最後はいいのかもしれない。
問題は「中弛み」かも。
他の連も、やる事は一緒。
男が出て、女が出て、子供がでて、
並んだり、回ったり、三角になったり、
その「中弛み」する「真ん中」とは、結局「見せ場(スター)の存在」なんじゃないかな?
群舞ばっかりの舞台はやっぱ飽きると思う。
ソリスト的な存在はやっぱ必要かも。
それが、今回の天翔連と、朱雀展の最大の違いだったと思います。
(お兄ちゃんだから、言葉選ばすでごめんねw)
あとは強いて言えば「ハッピ踊り」のエネルギーが足らない。
ここが、朱雀の「中弛み」の要因かな?とも思います。
男でもない、女でもないハッピ踊り。
街のお祭りと違い、舞台では、一番後ろのお客さんまで、エネルギーを届けないといけない。
私が、エネルギーを出しやすいと思うのは、やっぱ「声を出す」かな?
舞台だけ盛り上がっていて、お客さんが冷えている、という事は多々あるから、あと百倍くらい頑張ってエネルギーを出して欲しいなぁ、と思った。
色々書いたけど、あくまでも「舞台」の話です。
「阿波踊りの本質とは?」と問われると私には解りません。
でも、お祭りで、観客の前を通り過ぎる、数秒のパフォーマンスと、
「ホールで、観客が1時間以上観る」ものは違う。
観客は逃げ場がないし、舞台に立ってる人から、良いも悪いも受け取る。
だから、なんかシビアに色々行ったけど、朱雀連は良かった!
特に、お囃子は、すごく素敵だった。
良かったからこそ、惜しいところがある。笑
朱雀連のスターも観たいです!!!
スターは多分、太郎は体力が厳しそうだし、足も短いから、良い人が見つかりますように!
また、楽しみにしています!!!
りずむK
追記)なんか言い足りないのは、「若駒連」について。
別紙で、めちゃ悪口いいたいと思います。笑 ⬅︎もやっとしすぎて。