眼瞼けいれん、ジストニア治療の道のり

私自身が10年間、苦しんだ、
「演奏家に多い」と言われる病気の、手術と治療について記しています。

手記1「フランケン」の巻

入院1日目の出来事と、「フランケン」という先生について。...

2015年 1月27日 (火曜) 入院。
〜 「フランケン」の巻  〜

午前10時 とりあえず、入院したものの、
レントゲンと心電図、以外、やること無し。

午後12時 こんこんが、病院のご飯を、喜んで平らげ、
わたしは、コンビニでおにぎりを買って食べる。

午後13時  やる事が無いし、先生の「術前のお話」がまだなので、
母とこんこんが ずっと病室にいて、部屋の圧迫感、半端なし。

午後17時 「主治医の平先生はお留守」、ということで、先生のチームの身長が、185センチくらいある、大男の先生で、非常に感じの悪い先生が、
手術の説明にやってきた。

(以下、この先生は「フランケン」とする。
大男で、一見怖いけど、本当は優しくて、熱い先生です。)

「フランケン」こと、堀澤先生は
「演奏家のジストニアについて」専門に研究して、論文もたくさん書いています。

本当の、堀澤先生のご紹介はこの章の最後で、読んでね。
(熱くて、素敵な先生です)

「第一印象のフランケン」図。←あくまでも 第一印象。

 

「第一印象のフランケン」の図 
※ あくまでも、第一印象です。
(先生、ごめんなさい!!!) 

★フランケンは、手術の工程を説明。

「女子医大は 飲酒、喫煙がわかったら 即退院です。」とか

これは しょうがないと思う。女子医大、問題起こして大変だし。

★手術の最初に、頭にはめる「輪っか」について、 

「これ以上ない!!」という くらい 恐ろしく説明。

「おでこと後頭部に、二つづつ穴をあけて、その穴にネジを ギリギリ ギリギリねじ込みますんで、」とか。(「ギリギリ」という擬音語を、やたら多めに言います)

★脳の手術をするので、

「植物人間になる可能性とか、半身麻痺とか、手が動かなくなる、などなど、無い事はないです!」とか、「相当な確率でなる!!」みたいなニュアンスで言います。

(あとで 小さく「まぁ、、うちでは 見たことないです」 とか付け加える )むやみに不安をアオル行為が得意です。。

★脳の手術をするので「当日の術後だけは、絶対に安静」

(翌朝まで 起き上がってはいけない)

について、「トイレとかどうするのですか?」と尋ねたら、

「男性の場合は、、、、、」と、男性の排尿の仕方について、長々説明するので、

「その、男性の場合の排尿、私に関係ありますか?女性の場合は?」 と尋ねると、

「え、、あ、、う、、 男性の場合はこうですけど、、女性は、、、、」とか

※女性の排尿については解らないけれども「解らない」とは言わない。

※あとで、婦長さんに聞いたら、

「先生の中には、「看護」の時に、何が行われているか? ご存知ない方もいるので、女性の排泄について?とか、ご存知ないのかもしれませんね。 私たちが、快適に過ごしていただける様にするから、ご心配なさらず。」だって。

★その後 長々と、、

「ペースメーカーを胸に入れるので、10年後、20年後とかに、感染症が発症するケースについて」説明。 

これは「え?初耳ですけど!!」って、黙って聞いていたら、

「基本的には、異物(ペースメーカー)が体内に入るわけで、その「異物」には、必ず菌が付着しているけど、「健常者」であれば、免疫や抵抗力があるので、発症しない問題。」らしい。

「 根本的に、免疫、抵抗力が無い人とか、あとは不潔な人?ですかねぇ?」だそうで、

「その、基本的には 発症しない問題、長々と、言う必要ありますか?」と尋ねたらば、

「え???まぁ 言ったらキリが無い話ですけど、、」だってさ。

「言ったらキリがない話」を沢山して、さらに患者の恐怖心をアオルことに大成功しました。

その後

★「じゃあまた 後で来ます!!、、」というので

「え? また来るんですか?」と、思わず言ってしまったらば、

「え、、すみません、朝と夕は、毎日「チーム全員」での巡回があるので、、」と

フランケンは、「もぅ、この患者やだ!!」という感じで、病室を出て行きました。

※後日、堀澤せんせいは、1月は休みなく病院で勤務されていて、ものすごく、お疲れだった、と知りました。(本人談)

堀澤せんせい、態度の悪い、患者でごめんね!!!!!

と、いうわけで、、、、

「お疲れのフランケン」の図

 

「お疲れのフランケン」の図。

堀澤せんせいに、「なんで俺、フランケン?」って聞かれたので、
「あ、う、、大きいから?」と、ごまかしました。

堀澤せんせい、ごめんなさい!!! (←2回目) 

 堀澤先生の紹介!!!

「演奏家のジストニアについて」専門に研究して、論文もたくさん書いています。

2008年に「世界の平」せんせいと、研究やお仕事がしたくて、女子医大にきました。 

オペが終わり、退院して、後日、、、

「なぜ?ジストニアは演奏家に多いのですか?理由はありますか?」

と聞いたら、

「理由、あります!!」と、目を輝かせる。

そんな、堀澤先生のつぶやき。   

★ ジストニアかどうかは、神経内科、もしくは脳外科医の視診でしか診断できない(というか平せんせいは、診たらすぐわかります!!!!! 多分、堀澤せんせいも!!!)

※ 他の病院の先生じゃダメかも??です。 

1、ギターやピアノなど、演奏で繰り返し、同じ動作の反復を行う

2、反復動作を繰り返すその過程の中で、ごくまれに、異常な刺激が作られることがあり、その刺激により、症状が、出始める。(手が曲がる、動かない、指が曲がる。などなど) 

3、これは、使いすぎや、疲労や、加齢によるものではない、

  (そうであれば、それはジストニアではない)

4、吹く楽器(管楽器とか)の人で、口にジストニアが出ると難しいんだよなぁ、、。 とつぶやく。 

5、演奏家だけでなく、スポーツ選手や、漫画家とか、「同じ動作を繰り返しおこなう職業」の方にも、出ています

 ※「反復動作」をしたら、みんなが、そうなる!!わけではない。(「稀に」!!!! です) 

6、反復の動作をする事で、脳になんらかの刺激が行ってしまい、 この動作(ギターを持つ、とか 鍵盤に手を置く、とか)をすると、指が曲がる(手首が曲がる、手が動かなくなる)などの、症状が、出てしまう。それが、ジストニア。

7、「なかなか、僕らの力では、世間に理解や、知識を広められないので、演奏家同士、仲間同士の間で、ジストニアの知識と、その治療を行える、平先生の事を広めてもらって、一人でも多くの患者さんが、平せんせいに、たどり着けたらいいなぁ。」とつぶやく。

※ なかなか、手や顔や足に症状がでて、「脳神経外科」に行かないし、整形外科に行っても、ジストニアという言葉、出てこないからなぁ、、、。 とも つぶやく) 

(※ あと、演奏家、弾けなくなったり、手が動かなくなったこと、人に言わないし、隠すからなぁ、余計に、難しい、、。 ともつぶやく)

 ↑ ↑ ↑

確かに!!! 私も、長いこと隠しました。   

8、海外に向けて、たくさん、論文を書いているので「アメリカとか海外でも、まだこのオペできる先生、いないからなぁ、。みんな、演奏やめちゃうんだよねぇ、、、。早く、もっと理解が広まって、治療できるようになればなぁ、、。」

ともつぶやく。

9、「音大とか、音楽の専門学校の、講義で、少しでもジストニアについて、触れてくれていたら、万が一、症状が出た時、演奏家が、ジストニアかも?という、アイディアを持つことができるのになぁ、、」

とも、つぶやく。 

↑ ↑ ↑ ↑ ↑ 

(確かに!!!!!)

熱くて、熱心な、とても優しい先生でした。❤︎

堀澤せんせい、ありがとう!!! 

(態度が非常に悪い、患者で、ごめんなさい!!!)  

笑顔で、たくさんお話ししてくれた、堀澤せんせい。
絵、描き直すね!! ごめんなさい!!!(←3回目)